ニューヨーク生活20年で経験してきた様々な実話集。 好きだから別れるしかなかった。そして別れてから始めて気づく事。新連載スタート。
それでもやっぱりニューヨークが好き
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私と犬たち 「ルーシー」編 15
2008年 11月 02日 (日) 16:16 | 編集


前回不法入国だったルーシーも、
さすがに大きくなったボディーではどこにも隠せないので、
今回は事前にきちんと渡航準備をしなくてはいけません。(って当たり前だけど)



約半年ぶりにニューヨークに戻って来たミキは、
ルーシーの渡航の為の書類を揃えたり、
ルーシー用の大きなケージを買ったりと、
毎日精力的に準備をこなしていました。



当の本人であるルーシーは、
まさか数日後には自分が日本という未知の国に旅立つとは露知らず、
相変わらず毎日のほほ~んとしていました。



こんなに呑気なお惚けルーシーだけど、
その天真爛漫な性格とは裏腹に、
振り返ってみればつくづく波乱万丈な人生を送っているルーシーです。





ヨーロッパで生まれ、
育児放棄した母のせいで生まれてすぐに他の兄弟全員と死に別れ、
たった一匹生き残ったルーシーは、
死が目前に迫っていた時に私に出会い、
アメリカに不法入国して亡命を果たす。


        ↓


アメリカでようやく平和な暮らしを手に入れたと思ったら、
病気になって再び死の淵をさ迷う。


        ↓


何とか死の淵から脱出し、
初めて平和で平穏な暮らしが始まる。


        ↓


突然日本に移住が決まる。



     


そう考えると、改めてルーシーは、
ヨーロッパ、アメリカ、日本の3カ国をまたにかけた、
波乱万丈な人生を送っている犬だとつくづく思いました。



出発当日、EXがミキとルーシーを空港まで送ることになっていましたが、
私と息子は車に乗るスペースが無かったので、
空港まで行かず家でお別れすることになりました。



ルーシーとの別れは、
自分でも不思議なほど悲しいという感情は湧いてきませんでした。



それはミキならルーシーを絶対に、
幸せにしてくれるという確信があったからでしょう。



相手がミキだったので何の心配も無く、
安心してルーシーを送り出すことができました。



悲しくは無かったけど、ルーシーとミキが去った後、
急にがらんとして静かになった家の中にいると、

突然、




寂しい…




という感情が溢れてきて、
側にいたチキータを抱きしめ、その寂しさを堪えていました。





私と犬たち 「ルーシー」編 15

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「私と犬たち ルーシー編 16 」へ行く




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私と犬たち 「ルーシー」編 16
2008年 11月 03日 (月) 14:58 | 編集


アメリカから犬を日本に連れて来る場合、
空港にある係留犬舎に15日間隔離され、
狂犬病などの病気を持っていないかどうか検査を受けなくてはいけません。

(ハワイ州からなら係留検査なし)



関西空港に無事到着したルーシーは、
検査を受ける為に関西空港にある警察犬養成所に留まる事になりました。



ルーシーにしてみたら、
突然、訳がわからないままケージに入れられ、
14時間以上も飛行機の寒い荷物置き場に放置されて、
ただでさえ不安でいっぱいだったでしょう。



その上、その後15日間も知らない場所で知らない人達に囲まれて、
検査を受け続けるなんて可哀想でしたが、
規則なので仕方ありません。



ただ係留期間中は1日3000円ほどの飼養費を支払えば、
1日2回の散歩と食事などの面倒をきちんと看て貰えるとの事だったので、
ミキは後ろ髪を引かれながらも一人家路についたらしいです。



家に着いてからもミキは毎日ルーシーの事が気がかりで、
会いに行こうかとも思ったらしいですが、
中途半端に里心をつかせたら余計可哀想だと思って我慢していました。



警察犬養成所からは毎日電話がかかってきて、




「ご飯は残さず全部食べました。」

「散歩は2回行きました。」

「朝方はウンチが柔らかかったけど、夜には固いのが出ました。」




と細かく報告してくれていたらしいです。



そして15日後、ミキは久しぶりにルーシーに会える嬉しさで、
逸る気持ちを抑えながら迎えに行くと、
ちょうどルーシーが担当の人と一緒に散歩から帰ってくるところでした。





感動のご対面よ!





と期待したミキの気持ちを裏切って、
お間抜けルーシーはミキがそこにいる事にまったく気づかず、
担当の人と一緒に楽しげにミキの前を素通りしてしまいました。



旗から見てもルーシーはすっかり担当の人に懐いているようで、





「なんやー、
 私じゃなくても逞しく暮らしていけるやーん。」






と、ミキは一瞬複雑な思いになったらしいです。



でもその後すぐにルーシーはミキの事に気づき、
その担当者といた時よりずっと嬉しそうに、
千切れんばかりに尻尾を振って飛びついてきたらしいです。



おかげでミキのジェラシーはすぐさま吹っ飛び、




「可愛がって貰ってて良かった。」




と、お世話になった担当者に対して、
感謝の気持ちでいっぱいになったらしいです。



こうしてルーシーは無事日本の地を踏むことができ、
ルーシーの日本での新たな生活が始まりました。





私と犬たち 「ルーシー」編 17

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「私と犬たち ルーシー編 17 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 17
2008年 11月 04日 (火) 05:45 | 編集


私は予てから犬同士のコミュニケーションに関して、
疑問に思ってたことがありました。




人間は住む場所によって言葉やボディーランゲージが違うけど、
一体犬の社会ではどうなんだろう?

犬同士コミュニケーションする時、
やはり国によって多少違いはあるのであろうか?

果たしてルーシーは日本に住んでる他の犬達と、
何の問題もなくコミュニケーションがはかれるのであろうか?




ルーシーがこれから日本で暮らしていくにあたって、
その事が問題にならなければいいなと思っていましたが、
結局そんな心配はまったく無用で、
犬同士のコミュニケーションに国境は無いようでした。



ルーシーは何の問題もなく、
日本でも他の犬たちとも仲良くやっているようでした。



ただ一度、近所の子犬に出会った時、
ルーシーが喜んでその子犬に近寄って行ったら、
突然その子犬がルーシーの後足に銜えついて、
噛んだまま離れなくなってしまったことがあったらしいです。



突然の出来事にびっくりしたルーシーはおしっこを漏らしながら、
振り払えばいいものをそのまま子犬を引きずって、
キュンキュン泣きながらミキに助けを求めに来た事もあったらしいです…



ミキからその話を聞いた時、
体はでかいのに気が小さいルーシーの慌てぶりが簡単に想像できて、
笑いがなかなか止まりませんでした。





そしてルーシーが日本に旅立ってから半年後、
私は日本に里帰りした時に久しぶりにルーシーと再会しました。



ルーシーは私に気づいて一瞬びっくりしたような顔をして、
大喜びしてくれました。



ルーシーはすっかり日本での生活に慣れた様子で安心しました。



それからも毎年日本に里帰りするたびにルーシーに会っていましたが、
以前飼っていたクッキー同様、
年月が経つうちにだんだんと私に会った時の喜び度合いも減っていき、
いつしかただの知り合い程度の喜びに変わっていきました。



でも私はまったく悲しくありませんでした。



私に対する感情が減った分、
ミキとの絆が深くなっていってるのがわかっていたからです。



ミキとルーシーの間には確かな絆が育まれていました。



それを感じると一応ルーシーの母親代わりだった私は、
ホッとすると同時に心から嬉しく感じました。





私と犬たち 「ルーシー」編 17

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「私と犬たち ルーシー編 18 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 18
2008年 11月 05日 (水) 12:40 | 編集


ルーシーがミキと暮らし始めてから6年くらい経った頃、
ミキは再び彼女の実家で暮らす事になりました。



ミキが実家で暮らすにあたって、
大きな問題はルーシーとミキのお父さんでした。



ルーシーは元々怖がりの上、
人見知りするタイプで特に年配の男性が苦手でした。



片やミキのお父さんは昔から犬が苦手でした。



お父さんは元々田舎出身というのもあって、
お父さんにとって犬は凶暴で噛み付くものというイメージしかなく
犬というのはペットでは無く、
番犬として外で飼うものだと思っていました。



こんな水と油のような二人の始めての出会いも最悪でした…



初めてミキのお父さんがミキのアパートを訪れた時、
チャイムが鳴ってミキが玄関を開けた瞬間、
そこに立っていたお父さんに驚いたルーシーが、
お父さんに向かって吠えて威嚇してしまいました。



びっくりしたお父さんはそのまま何も言わずドアを閉めて、
そそくさと家に帰ってしまったらしいです。



その後、お父さんが再びミキのアパートを訪れる事はありませんでした。



そんな曰く付きの二人がこれからうまくやっていけるのか、
ミキは頭を悩ませていました。





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「私と犬たち ルーシー編 19 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 19
2008年 11月 06日 (木) 00:14 | 編集


その後、ミキはどうしても家を空けないといけない事情ができ、
不安に思いながらも始めてルーシーを実家に預ける事にしました。



犬は外で飼うものと思っていたミキのお父さんは、
大型犬であるルーシーを家の中に入れることに
やはり戸惑っているようでした。



犬猿の仲の二人を残して、
後ろ髪を引かれる思いで家を出たミキでしたが、
一体その日何が二人の間にあったのか、
その日を境に急激にルーシーとお父さんは仲良くなりました。



ミキが思うに、ルーシーはバナナが大好物だったんですが、
お父さんもバナナが大好きで、
家にいつもたくさんバナナが置いてあったので、
ミキがいない間に二人で半分こして食べてたんじゃないかとの事。



犬は自分の好きな物をくれる人が大好きなので、
ルーシーはバナナをくれるお父さんに対して初めて心を開き、
お父さんは喜んで食べてるルーシーを見て、
初めて可愛いと思ったのかもしれません。



その日以来、ルーシーはミキの実家に喜んで遊びに行くようになりました。



そのお陰でミキが実家に引っ越してからも、
ルーシーは問題なくミキの家族と仲良く過ごす事ができました。



ルーシーがミキの家族の一員になった頃、
お父さんはちょうど定年退職したばかりで暇を持て余していたので、
ルーシーの散歩はお父さんの日課となりました。



それまでも一人で毎日散歩していたお父さんだったらしいですが、
犬と一緒の散歩は一人でする散歩とはまったく違い、
いろんな人から声をかけられる事が多くなりました。



ルックスだけはかなり良かったルーシーだったので、
いろんな人たちから、




「可愛い~ 綺麗!」




と褒められているうちに、
まるで我が子を褒められてるかのような気分で、
お父さんは有頂天になっていったらしいです。



あんなに犬嫌いだったお父さんは、

ルーシーによって確かに「CHANGE」していきました。





私と犬たち 「ルーシー」編 19

オバマ当選で未だ興奮冷めやらないニューヨークから、
ベタな締めで失礼しました~。

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「私と犬たち ルーシー編 20 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 20
2008年 11月 07日 (金) 00:25 | 編集



これがあの犬嫌いだったお父さんなのか???



と思うほどの変化を遂げたお父さんは、
その後も月日を重ねるごとに、
ルーシーへの愛情をより深めていきました。



お父さんはルーシーがフローリングの床で滑って転ばないようにと、
家中に絨毯を敷きつめたり、
ルーシーの毛を掃除しやすいようにと、
車の布張りのシートを革張りに替えたりと、
ルーシーとの生活がより快適になるように最善を尽くしていました。



お父さんはルーシーと一緒に散歩をしている時に、
「可愛い」と人から褒められた事がよほど嬉しかったからか、
散歩時には毎日ルーシーのブラッシングを欠かしませんでした。



散歩から帰って来ると、
お父さんはルーシーの顔と足とお尻をいつも綺麗にタオルで拭いてあげていて、
ルーシーは常に清潔で毛艶良く保たれていました。



頑固だったお父さんのそんな劇的な変化に、





「まるでアルプスの少女のハイジと
 おんじの関係みたいやわー」






と、ミキは言ってました。



それからもルーシーはミキの家族と絆を深めていき、
いつの間にかルーシーは、
ミキの家族にとって無くてはならない存在になっていました。



激動の人生だったルーシーにも、
こうしてようやく安住の地を得る事ができ、
暖かい家族に囲まれて、
ルーシーは静かで安定した日々を過ごしていました。



何歳になっても無邪気で屈託の無い、
子供のようなルーシーの顔を見ていると、
誰もがそんな日々がもっと続くんだろうと思っていました。




しかし現実は…




ルーシーにはこの時すでに、

刻々と命のタイムリミットが迫りつつありました。





私と犬たち 「ルーシー」編 20

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「私と犬たち ルーシー編 21 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 21
2008年 11月 08日 (土) 06:49 | 編集


ルーシーは母親の母乳を飲んだ事が無く、
人間用の粉ミルクで育ったせいなのか、
元々体が丈夫なほうではありませんでした。



日本でミキと暮らし始めてからも、度々お腹を壊すことがありましたが、
それ以外は普通に元気にしていました。



まだミキが実家ではなく、
アパートでルーシーと暮らし始めてから4年くらい経ったある日、
ルーシーはまたお腹を壊しました。



いつもの下痢だと思ったミキは、
近所の病院で下痢止めを処方してもらって飲ませていましたが、
一向に良くなる気配がありませんでした。



でも食欲はあるし元気だったので、そのまま様子を見ていましたが、
ルーシーは日々痩せていってるように思えました。



近所の犬仲間にもその事を指摘され、
やはりおかしいと思ったミキは、
犬仲間の間で評判の良い病院にルーシーを連れて行きました。



その病院でいろいろ検査した結果、




「これは私では手に負えません。
 外分泌系の疾患だと思いますが、専門外なので確証はできません。
 日本でただ一人この検査が出来る先生を知ってるので、
 紹介状書くから行ってみますか?」




と、そこの獣医さんに言われたそうです。



その時の獣医さんの対応はとても正直かつ真摯で、




「自分では治せないって認めるのって勇気が要るよね。
 もしあの時あの獣医さんに出会ってなかったら、
 ルーシーは栄養が十分に吸収できなくて、
 徐々に衰弱して命を落としていたかもしれない」



と、ミキはその時の獣医さんの判断に感謝していました。



その後、紹介された病院で診断された病名は、
「膵外分泌不全」ということでした。



「膵外分泌不全」とは膵臓からの分泌物が出なくて、
食べ物の脂肪分が消化分解できず、
そのまま便となってでてしまう病気らしいです。



だから食べても食べても痩せてしまうとの事。



それでもルーシーが元気だったのは、
ルーシーが先天的に血中コレストロール値が高かったからで、
普通の犬だったらだるくて元気が無くなってしまうそうです。



思い起こせばルーシーが生まれた時、
一緒に生まれてきた他の兄弟たちは皆すぐに死んじゃったのに、
一匹だけ生き残ってたルーシー。



今回の病気に関しても、
先天的に血中コレストロール値が高かったから何とかなってたと聞いて、
つくづくルーシーは生命運が強い子だと思いました。



「膵外分泌不全」の治療は食事療法で直していくとの事だったので、
その後のルーシーの食事は、
病院でしか購入できない脂肪粒子が細かいタイプのドックフードのみとなりました。



ルーシーはもう好きな物を食べる事ができないんだと思うと可哀想だったけど、
長生きしてもらいたいので仕方がありません。



食事療法を始めてからはお腹の調子も良くなり、
この食事療法を続けている限り、
何も問題は無いだろうと思っていました。



実際、ルーシーが「膵外分泌不全」を発症してから、
その後特に問題はありませんでした。



それから3年が過ぎた頃、
ミキの実家での暮らしが始まり、
見た目も性格も若かったルーシーは、
誰もがルーシーは長生きするだろうと思っていました。



それがまさかあんなにも突然、
あんなにもあっけなく逝ってしまうとは誰も思ってもいませんでした。



それはルーシーが「膵外分泌不全」と診断されてから5年目の事でした。





私と犬たち 「ルーシー」編 21

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「私と犬たち ルーシー編 22 」へ行く




私と犬たち 「ルーシー」編 22
2008年 11月 10日 (月) 10:25 | 編集


ルーシーがミキの実家で暮らし始めて2年くらい経った頃から、
ルーシーはだんだんと食欲が落ちてきて、
散歩の時もだるそうにしていました。



食欲が落ちたといっても、
ドッグフードを柔らかくふやかすと食べていたので、
食欲が落ちたのも散歩の時だるそうなのも、
歳のせいだとミキは思っていました。



お父さんもそんなルーシーに、
老犬や胃腸の弱い犬の為の食事のメニューを図書館で調べてきて、
鶏のささみやかぼちゃを茹でて、
ドックフードに混ぜて食べさせたりしていました。



それでも体調は良くなるどころか、
頻繁に嘔吐するようになったので、
心配になったミキはルーシーを病院に連れて行きました。



いろいろ検査した結果、ドクターはミキに 





「余命3ヶ月」





と告知しました。



予測もしていなかったいきなりの余命宣告に、
心の準備ができてなかったミキは動揺しました。



ドクターによると、
ルーシーは膵臓が悪かったせいで他の消化器官に負担がかかり、
そのせいで肝臓が駄目になっているとの事でした。



ミキはチキータの最期の時に何もしてあげられなかった事に悔いが残っていたので、
ルーシーの時は出来る限りの事をしようと心に決めていたのに、
何でももっと早く病院に連れてこなかったんだろうと自分を責めました。



その日の晩、ルーシーはまったくご飯を食べようとしませんでした。



心配したお父さんが必死でスプーンで食べさせようとしていましたが、
ルーシーは口を開けようともしませんでした。



体も朝よりだるそうで、
いつも寝ているソファーに自力で上れませんでした。



ルーシーは病院に行ったその日のうちに、
どんどん具合が悪くなっていって、
とうとう自力で起き上がることもできなくなってしまいました。



お腹も壊していて、粗相をする度にルーシーは、




「ごめんなさい。」




と言いたげに、
尻尾を振って悲しそうな目でミキを見つめていました。



そんなルーシーにミキは、




「いいよ。 いいよ。 綺麗にしてあげるからね。」




と声をかけながら、
お湯で絞ったタオルで体を綺麗に拭いてあげていました。



調子の悪そうなルーシーに、
ミキは今夜は徹夜で看病しようと決めました。



そして朝方、ミキが疲れて部屋の柱にもたれてウトウトしていたら、

突然、






「キャンキャン」






という今まで聞いたことのない、
甲高いルーシーの鳴き声がして、
ミキはびっくりして飛び起きました。



ルーシーを見てみると、痙攣していて息をしていません。




ミキは咄嗟に人工呼吸や心臓マッサージをしながら、




「ルーシー! 戻ってきて!」




「ルーシー! 諦めないで!」




「ルーシー! 行かないで!!」




と叫びました。






ミキのそんな想いも通じず、
痙攣が治まっていくのと同時にルーシーから「生」が抜けていき、
そのままルーシーはミキの腕の中で逝ってしまいました。



余命宣告を受けた次の日の朝の事でした。





私と犬たち 「ルーシー」編 22

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「最終話 私と犬たち 「ルーシー」編 23 」へ行く




最終話 私と犬たち 「ルーシー」編 23
2008年 11月 11日 (火) 01:10 | 編集


尋常ではないミキの声を聞いて起きてきたお母さんは、
その様子からすべてを悟ってお父さんを呼びに行きました。



ルーシーの変わり果てた姿を見たお父さんは、
その場に立ち尽くしたまま、
子供のように声を上げて泣き出しました。



まさかこんなに早く、
それも3ヶ月の余命宣告を受けた翌日に、
こんなにあっけなく死んでしまうとは誰も思っていませんでした。



お父さんは泣きながら、
何の反応も無いルーシーを何度も何度も撫でていました。



ミキはそれまで父親が泣いてる姿なんて、
一度も見た事がありませんでした。



頑固で昔気質だったお父さんは、
おばあちゃんが亡くなった時でさえ、涙を見せることはありませんでした。



そんなお父さんが家族の他の誰よりも泣いていました。



いつの間にかルーシーとお父さんの間には強い絆が育まれていて、
お父さんにとってルーシーは、
かけがいのない存在になっていたという事なんでしょう。



その後、少し落ち着いたお父さんはルーシーの目を閉じさせ、
いつもルーシーが寝ていたソファーにルーシーをそっと置いた後、
ミキがルーシーの体を丁寧に拭いてるのをぼーっと眺めていました。



しばらくしてお父さんはおもむろにハサミを持ってきて、




「お父さんは尻尾の先の白い所が好きだったから…」




と独り言を言いながら、
ルーシーの毛を一房切り取りました。



その後、再び静寂が訪れました。




泣きはらしたミキがただ呆然としていると、




「寝てないんでしょ? 少し寝なさい」




と、お母さんに諭され、
ミキは言われるがままに布団に入りました。



布団の中でミキは、
起きてるような寝ているような変な感覚にとらわれていると、
足元にルーシーがいる気配を感じました。



気配のするほうを見てみると、
ルーシーがいつもの笑顔でミキを見つめていました。




「ルーシーが生き返ったから火葬しなくていいな!」




と、ミキは思いながらも、
そのまま意識が遠のいていきました。



目が覚めた瞬間、
何が現実で何が夢だったのか混乱したミキは、
布団から飛び起きてすぐにルーシーがいる場所に行きました。



するとそこにはルーシーではなく、
ただルーシーの形をした物体が横たわっていただけで、
やっぱりルーシーは死んだんだと、
ミキはその辛い現実を受け止めなくてはいけませんでした。



その後、ルーシーを火葬するにあたって、
箱に入ったルーシーの周りをお花でいっぱいにし、
ミキはルーシーが大好きだったぬいぐるみを、
お父さんはお腹が空かないようにとドッグフードを入れました。



お花に囲まれているルーシーは、
まるでお花畑で昼寝をしてるだけなのかと錯覚するほど、
安らかな顔をしていました。



ルーシーとの最後のお別れの瞬間、
突然お父さんがろうそくに火をつけ、
お経を唱え始めました。



お父さんがお経が唱えられるなんて知らなかったミキは、
お父さんの突然の行動に驚きました。



お父さんはお経を唱えることでルーシーを供養するのと同時に、
自分自身の心も落ち着かせたかったのかもしれません。



そんなお父さんのお経は皆の心にも深く染み渡りました。



火葬を終えてお骨になったルーシーを、
部屋から見える庭の一角に埋葬する事に決めました。



お父さんが穴を掘って内側に木を張って綺麗に仕上げ、
ルーシーのお骨を入れました。



お父さんは大理石の墓石に、
ドリルでルーシーの名前と生まれてから亡くなるまでの日付、
そして生まれた国名を彫って、
それをお墓の上に置いて納骨を終了しました。






それから2週間くらい経った良く晴れた日、
お父さんとお母さん、そしてミキの3人で、
お父さんとルーシーが毎日歩いていた散歩道を辿ることになりました。



お父さんはルーシーと一緒に毎日歩いた道を歩きながら、




「ここで必ず臭いを嗅ぐんだ」



「ここに来るといつも気持ちよさそうに寝そべってたよ」



「いつもここに座っておとうさんが懸垂するの見てたよ。
 見るのに飽きたらルーシーは昼寝するんだよ」



と、想い出話をしながら何度も涙していました。



ミキはそんなお父さんを見ていると、



ルーシーを失った悲しみで、
このまま父も弱って死んでしまうんじゃないか?



と心配になったくらいだそうです。




でもそうやってルーシーとの思い出を辿りながら、
ミキが知らなかったルーシーとお父さんの関係が見えてきて、
ミキは今まで以上にお父さんを身近に感じ、
そんなお父さんに対して感謝の気持ちでいっぱいになりました。



ルーシーはミキの家族に、
家族の絆と家族の大切さを再認識させてくれたのでしょう。



ルーシーが亡くなって2年以上経った今でも、
お父さんは毎日必ず寝る前にルーシーの為にお経を唱え、
お花とルーシーが大好きだったバナナのお供えを欠かす事はありません。





ルーシー、

たくさんの人達に愛をくれてありがとう。

ルーシーに出会えて私はとてもラッキーでした。

天国で大好きだったチキータと仲良く過ごしてね!

私たちの所に来てくれて、本当にありがとう!!





Lucy,


We love you with all our hearts.

We will never forget about you, and you will live inside of us forever.

Thank you for sharing your life with us.


Love you, Lucy !!!





私と犬たち 「ルーシー」編 23

終わり。





今回で「私と犬たち」は終了です。

最後まで読んで下さった皆様、
長らくお付き合いいただきどうもありがとうございました!

それからたくさんの暖かいコメントもありがとうございました。
同じような経験をされた方々や、
気持ちを共感してくださった方々、
そして励まして下さった方々、
そんな皆さんと気持ちを共有できて、いろいろ学ぶことができました。
ほんと、ありがとうございました!


それからミキ本人からも今回の話を読んで下さった方々に向けて、
メッセージを貰っていますので下に紹介させていただきます。




読者の皆さま、ミキです。
あたたかいコメントをいただいて、自分を見直すことができました。
この場を借りて、お礼申しあげます。

それから、ルーシーの病気、「膵外分泌不全」ですが、
あの頃は日本では一人しか診断できないと言われていましたが、
今はほとんどの獣医さんのところで検査キットがあって、比較的簡単に
診断ができると聞きました。
病名が分からずに下痢をして衰弱して死んでしまっていた犬がかなり
減ってきているそうで、ルーシーもきっと天国で喜んでいると思います。

最後に、ukainou、私達の犬のことを書いてくれたおかげで、
ukainouとの絆がますます深まった気がします。
ありきたりの言葉だけど、ありがとう。
次からの新しい話題も期待してます。





ミキ、メッセージどうもありがとう。
今回の話を書くにあたって、
いろいろ辛いことも思い出せてしまってごめんね。
ミキの協力のおかげで最後まで書く事ができました。

私も今回チキータとルーシーの話を書いたことによって、
ミキとの絆がより深まったと思っています。

いろいろどうもありがとう!!
これからも長い人生よろしくね!!





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私と犬たち
2008年 11月 12日 (水) 13:20 | 編集



私と犬たち 「ジョン」編                        2008年9月17日



私と犬たち 「クッキー」編 (前編&後編)             2008年9月18日



私と犬たち 「初代チキータ」編                    2008年9月24日



私と犬たち 「チキータ」編 (前編&後編)              2008年9月27日



私と犬たち 「ルーシー」編 (1話~23話)             2008年10月3日





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まとめ
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