ニューヨーク生活20年で経験してきた様々な実話集。 好きだから別れるしかなかった。そして別れてから始めて気づく事。新連載スタート。
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ICU体験記 Part.7 「手術終了そして喉の渇きとの闘い」
2008年 04月 15日 (火) 08:58 | 編集


ふと我に返ると、
さっきまでいた手術室とは違う、別の病室にいました。
(後でリカバリールームと判明)



全身麻酔というのは睡眠と違って、まったく時間の経緯が感じられないので、
さっきまで手術台にいたはずなのに、



「あれ?あれ?あれ?」



と、一瞬自分に何が起きたのかわかりませんでした。



ただまだ視界がダブルビジョンのままだったので、



「手術はどうなったの? まだやってないの?」



と思いましたが、
頭を触ってみると包帯がグルグル巻かれていて、
髪の毛はおそらく自分の血が付いて乾いたのか固まっていました。



それを確認して、  




「手術終わったんだー」



「私生きてるんだー」



「頭切ったはずなのに髪の毛あるやーん」 

 (実は丸坊主にされるとばかり思っていた)




と、自分の状況を把握しました。



周りを見渡してみると、
EXと彼の弟が来ていて、ドクターと話しているのが見えました。



EXによると、私が入院してから周りでは大騒ぎだったようでした。



病院に行く前に子供を預けて行った近所のママ友達は、
最後に私と電話で話して以来、病院の場所や病状など、
詳しい事が何もわからないまま突然連絡がつかなくなってしまって、
(携帯を盗まれてしまったので連絡が取れなかった)
心配になった彼女はNY日本総領事館に電話をしたそうです。



そこで私の日本の実家の電話番号を聞こうとしたらしいですが、
個人情報は教える事ができないと言われ、
領事館の方が直接日本の実家に電話をいれて下さったらしいです。



真夜中にニューヨークの日本総領事館から連絡を受け取った母は、
それはもうびっくりしたらしく、
慌ててすぐにこっちに向かってるとの事でした。



子供たちは今はEXの所(ニュージャージー州)にいるけど、
母が来た時点で私のアパートに戻り、
通常通り学校に通えると聞いて安心しました。



EX達が帰った後、
手術前からずっと喉が異常なほど渇いていて、看護婦に、



「手術が終わったら飲めるから我慢してね」



と言われていたので、
さっそくお水を貰おうと思い、その辺にいる看護婦を呼んで頼もうとしても、
忙しいのか何故かはぐらかされてしまいます…



ようやく捕まった看護婦にお水を頼むと、困った顔をして、



「うーん、今はまだお水を飲んだら駄目なの」



と、あっけなく却下されてしまいました。



「それじゃ、一体いつになったら飲めるんですか???」



と切羽詰って聞くと、



「そうねぇ… 明日の朝の6時ね」



と、耳を疑うような言葉を聞き、
ショックで一瞬思考回路が止まってしまいました。



我に返って時計を見ると、まだ夜の11時頃だったので、




あと7時間も絶対我慢できないっ!!




と思った私は、こうなったら前回と同じ手を使ってやれって思い、
体中あちこちについてる装置をはずして貰わないと起き上がれないので、
再度、看護婦を呼びつけました。



やって来たさっきと同じ看護婦に、




「I need to go to the restroom」




と言うと、すべてを悟ったような顔をした彼女はゆっくりと、




「あなたはトイレに行く必要ないわ」 (何故に??)





「だって…」






「導尿してるんだもん」






「えええ!!??」





びっくりした私は恐る恐るあそこのほうに手をやると、
ほんとにあそこから管が出てるじゃないですか!




い、い、いつの間に?? 
それもよりよってこんな場所に管突っ込んだの???




と驚きながらも、




あー、もうこれで絶対、絶対、
もうどうやっても水を飲むことはできないんだぁ…





と思ったら、さらに喉の渇きが苦しくなってきて、
水以外の事は何も考えられなくなりました。
(おかげでいらない事考えすぎることもなくて良かったのかも?)



その後、喉が渇きすぎて寝ることもできず、
ただただ時計の針だけを見つめ続け、
6時になるのをひたすら待っていました。



そして6時になった瞬間に看護婦を呼ぶと、
勤務時間が変わったようで、前回とは別の看護婦が来ました。



その看護婦に水を持ってきてくれるように頼むと、
こんなに待ち焦がれていた私に向かって、




「あなたは当分水を飲めないの」




と、いとも簡単にあっさりと言いのけました。



慌てた私は彼女に、



「でも今日の6時になったら水を飲んでも良いっていう許可を貰ってるんですが…」



と言うと、





「Who said that!!??」 
 (そんな事一体誰が言ったの!!??)




って…




「だって、だって、昨日の看護婦がそう言ってたんだもん…」




と泣きそうになりながら言うと、



「ほら、これ見てごらんなさい」



と点滴を指差しながら、





「あなたは点滴から水分取ってるから、
 水を飲む必要がないの!!!」






と冷たく言い放されました…



そうなんだぁ、、、と打ちひしがれながらも、




だからと言って
喉が渇いてるのは渇いてるんだもーーーん!!!




と叫びそうになるのを必死に堪えていました…



さっきまでは6時まで我慢すればいいと思っていたので、
何とか精神力が持っていましたが、
もう飲めないんだと思うと気力も無くなってしまって、
後はただただ朦朧としているだけでした。



だんだんだと唇だけじゃなく、
口の周りも乾燥してきてバリバリになっているのを看護婦が見て、
淡々と無言で顔の下半分全体にヌルヌルしたクリームをベタベタ塗られました。



頭の中では「戦場のメリークリスマス」のテーマソングが流れてきて、
頭から下を全部土に埋められて、
乾ききって死んでいったデイビットボーイと自分を重ね合わせていました。





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ICU体験記 Part.8 「お見舞い」へ行く






Comment
この記事へのコメント
最近ブログをさぼっていたので、久しぶりにお邪魔しています。
記事を一気に読ませていただきましたが、読んでて痛々しいです(TT)
のどが渇いてるのにお水をもらえないなんて!
水は人間にとって絶対必要なものなのにひどいですね(>_<)
読んでてこっちものどが渇いてきましたよ…。
2008/ 04/ 16 (水) 15: 27: 00 | URL | harihari # 79D/WHSg[ 編集 ]
そうなんですよー。こっちって何で訴えられるかわからないので仕方ないですが、病院側も万が一の事を考えていろいろ厳しいんですよ。出産の時も今回と同じく、食べ物はもちろんの事、水分も絶対取らせてくれなくて苦しんだので、二人目の時はこっそり水筒持参してドクターがいなくなった瞬間にこっそり飲んでました。って私ってまじ、不真面目な患者ですよねぇ…
2008/ 04/ 16 (水) 21: 56: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
あ~超面白かった。
2008/ 04/ 21 (月) 15: 01: 00 | URL | siryossy # 79D/WHSg[ 編集 ]
初めてコメントします! 私もこっちで入院手術経験があるので、とっても共感しました! 特に手術前の喉の渇きと空腹感! 見舞いに来た当時の旦那(うちも離婚済)が、キスしてきたとき、マックのポテトの匂いプンプンで、怒鳴りつけて病室から追い出したり、喉が渇いて死にそうと看護婦さんに切願したら、氷で口の周りをなぞってくれたり。。(なんかイヤラシイ、、) そんな経験しました。 あともっと前、初めてアメリカで入院したときは、携帯も無い時代だったので、体に点滴しけたまま装置をひっぱって公衆電話まで行ったら見つかって、あばれたら体中をベッドに縛り付けられた経験もあります。。 そのた手術前にサインさせられる承諾書を見せられたときの恐怖感など、本当に共感しました!!
お互い、現在元気でなによりですよね~!

2008/ 09/ 20 (土) 23: 25: 00 | URL | cookie # 79D/WHSg[ 編集 ]
cookieさん、コメントありがとうございます!
cookieさんとはいろいろ共通点が多いようで親近感持っちゃいました。

それにしても病院で暴れてベッドに縛り付けられるだなんて、貴重な体験ですね♪ (笑)
やっぱそれくらいの根性がないとなかなかNYでサバイバルできませんよねぇ。
ただ大人しく黙って相手の言うことに従ってたら損するだけの国ですから。

これからもお互い頑張りましょうね!

2008/ 09/ 22 (月) 22: 54: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
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