ニューヨーク生活20年で経験してきた様々な実話集。 好きだから別れるしかなかった。そして別れてから始めて気づく事。新連載スタート。
それでもやっぱりニューヨークが好き
スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


私と犬たち 「ジョン」編
2008年 09月 17日 (水) 00:45 | 編集


私は過去にトータルすると、
4匹の犬を飼っていたことがあります。



最初に飼ったのが小学生の頃で、
子供の頃から動物や虫が大好きだった私は、
生まれて初めて念願の犬が我が家の一員になった時は
嬉しくて仕方ありませんでした。



最初に飼った犬の名前はジョン。



犬種は柴犬。



ブリーダーから買ったんですが、
5,6匹生まれた子犬の中で、



一番目立って「ブサイク」だった子犬です。




ジョンの毛並みは他の子犬より赤っぽく、
目も黒じゃなくて茶色。



ついでに鼻も黒じゃなくて肌色で、
ちょっと間抜けな顔をした子犬でした。



でも他のどの子犬より私に懐いてきて、
可愛く思った私がその子を抱っこしていると、

うちの母が、



「この子だけ他の子犬に比べてぶちゃいくやなー。」




と言って、




「こっちのほうがええ顔してるやん。」




と、他の子犬も見るように言いました。




するとブリーダーの人が、




「そうなんですよねぇ。 
 この子だけ目と鼻が黒じゃないし全体的に赤茶色だし、

 器量が悪いから2万円でいいですよ。 2万円!




と言うと、さっきまでぶちゃいく呼ばわりしていた母の態度が急に変わり、




「他の子達は器量が良いからすぐに貰い手が決まるやろうけど、
 この子は下手したら見つからないかもしれないねぇ。
 もし見つからなかったら可哀想やからこの子にしよっか?」




と言いました。



子供心にも現金やなぁって思ったけど、
私に甘えてくるその子犬が一番気に入っていたので、
私も母もハッピー気分で、
晴れてジョンは私たちの家族の一員となりました。



念願の犬を手に入れて嬉しくして仕方なかった私は、
毎日ジョンと探検気分であちこち散歩に行きました。



一応名目上、私はジョンの飼い主であり、自分も飼い主気分満々でしたが、
今となって思い起こすと、ジョンの中では私は飼い主どころか、
確実に彼の格付けでは私の位置はジョンより下でした。



そんな訳でジョンが私の言う事を聞くはずも無く、
散歩の途中で散歩紐を外してやると、
彼が満足するまでどんなに呼んでも無視されていました。



そんなある日、
いつもよりずっと遠い人気も住宅も何もない、
田んぼと荒地しかない所まで散歩に出掛けた時、
そろそろ帰ろうと思い、
いつもの如く散歩紐を外したまま呼んでも戻ってこないジョンに悪戦苦闘していると、
いつの間にか野犬5,6匹に囲まれてしまっていました。



牙をむき出して威嚇してくる野犬たちに、
一瞬どうしよう…と立ちすくんでいると、
突然ジョンが走って来て私の前に立ちはだかり、
野犬達に向かって牙を剥き出しました。



その姿はまるで私の事を守ってくれてるようで、





「ジョン! かっこいい!!!」





と、感激しました。
そして私も負けてられへんっと闘争心が沸き、




「お前らなんかに負けへんでーー!!! アホー!!」




と大声で怒鳴りながら、
その辺にあった石ころをガンガン投げつけました。



すると野犬達は、




「覚えてろー!!!」




と言いたげに、尻尾を巻いて逃げ出しました。



野犬達が去るとホッとした私はジョンに、




「守ってくれてありがとうね!」




と言うと、
いつもは散歩紐が外れてる時は寄って来ないジョンが私に寄り添ってきて、
その日は二人仲良く家路につきました。



その出来事を通して、
私とジョンの絆は以前より深まったと思っていたのですが、
ジョンの中では相変わらず格付けの順位は代わっていなかったようで、
その後も散歩紐を外すと呼んでも無視して逃げ回るジョンでした…



それでもジョンは私にとってとても大事な存在で、
母親に怒られて家を飛び出すと、
いつもジョンの所に行き、寝ているジョンの小屋に忍び込んで、
ジョンを抱きしめながら慰めて貰っていました。



そんな時のジョンは何だかちょっと嬉しそうだったのを覚えています。




そんなある日、
ジョンは病気にかかり、
お医者さんにそんなにもう長くはないと言われました。



ショックだったけど、
まだ実感が湧かなかった私はいつもと変わらずジョンと接していました。



そしてそれからしばらく経った時、
学校から戻って来ていつものようにジョンの側に座って話しかけると、
いつもはクールなジョンがペタッと体を私にもたれかけてきました。



普段私にはそういう行動をしなかったジョンなので、
寄り添ってもたれてくるジョンにちょっと嬉しかった私は、
そのままじーっと動かないで長い時間そのまま過ごしました。



その日の夜は何だか妙に不安を感じ、
朝起きてすぐにジョンの小屋に行きました。



いつもは外にいるジョンがいない事にさらに不安になりながら、




「ジョン、おはよー」




と言って小屋の中を覗き込むと、
ジョンは横たわったままぴくりともしませんでした。



その生気の無い顔から子供心でも異変を感じ、





「ジョン!」





と言いながらジョンの体を触ってみると、
いつもは暖かくて柔らかいジョンの体が冷たく硬くなっていました。





死んじゃったんだ…

私が寝てる間に一人で死んじゃったんだ…





と思うと、涙が溢れてきて止まりませんでした。




そして昨日のジョンの事を思い出し、




ジョンは自分が死ぬってこと知ってたのかもしれない。

そして何か私に言いたい事があったのかもしれない。

もっとずっと一緒にいてあげればよかった…





と後悔し、どうしようもなく悲しくて悲しくて、
こんなに悲しいのは生まれて初めての経験で、
どうしたらいいのかわかりませんでした。



それまでもハムスターや鳥など、
いろんな生物を飼っていて死については知っていましたが、
それまでの死とジョンの死はまったく別物で、
ジョンの死によって生まれて初めて本当の意味での死を知りました。




ジョンもうはこの世に存在しない。

もう二度ととジョンには会えない。




その喪失感は大きなものでした。



その後、両親と一緒に庭の片隅に穴を掘り、
ジョンが好きだった物と一緒にジョンを埋葬しました。



その後もあまりに悲しむ私に母が、




「また新しい犬を飼おうね」




と言いましたが、何だかジョンに悪い気もしたし、
それにこんな悲しい思いは二度としたくないと思い、




「もう犬はいらない」




と、母に言いました。




そこまで落ち込んだ私だったけど、
子供の心の回復力は早く、
ジョンの事を忘れたわけではないけど、
だんだんとまたジョンのような友達が欲しくなり、
ジョンの死から数ヵ月後、
再び新しい家族の一員を迎えることとなりました。





私と犬たち 「ジョン」編

終わり。





やる気を出す為にも応援クリックよろしくお願いします!


↓Thank you !↓

ここをクリックするだけでOKです。






目次に戻る




Comment
この記事へのコメント
一番乗りや~。犬とくるとは、不意打ちやな。涙でたで~。
2008/ 09/ 17 (水) 07: 43: 00 | URL | Eri # 79D/WHSg[ 編集 ]
新しいエピソード!しかも犬編☆ 

ちょうどこの夏からわが家で『ブルドッグ』を飼い始めたばかりなので、とても興味深いです。
うちの犬はまだまだ仔犬ですが、今から毎日『長生きしてずっとずっとうちにいるんだよ~』といいきかせています。
2008/ 09/ 17 (水) 09: 55: 00 | URL | はなねこ # 79D/WHSg[ 編集 ]
おひさしぶりですー!
今回の話も面白かったです。ペットとの別れの悲しさって多くの人が体験してるけど、それを他人に伝わるように、文章にするって難しいですよねー。ukainouさんの文章ってほんと読ませますよね、泣いてしましました。
2008/ 09/ 17 (水) 09: 58: 00 | URL | くま # 79D/WHSg[ 編集 ]
Eriさん、不意打ちでしょー?
何でいきなり犬なん?って感じですよね。
でも私にとって犬って私の人生の中の大きな部分を占めてるんですよ。
今はアパートが犬禁止なので、飼えないのが寂しいですが、子供たちがその代わりを十分してくれてるのでOKかな。
ただ子供たちに私と同じ経験をさせてあげれないのが残念ですが。
ペットが亡くなるととても辛いですが、それ以上にペットから学ばせて貰えることはたくさんありますからね。

それにしても今回の話を書き終えた後、ふと思ったんですが、この話ってぜんぜんニューヨークに関係ないですねぇ。
そこんところ誹謗中傷タイプの人達に突っ込まれるかなぁって心配でしたが、今のところ無かったのほっとしました。

でもカテゴリーにはまってないのは確かなので、
ニューヨーク関連の話を読みたくて来た方々にはすいません。

最後の2匹はアメリカで飼ってた犬なので、多少アメリカでの話も出てきますので、もう少しお待ちくださいませ~。

2008/ 09/ 17 (水) 21: 49: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
はなねこさんってハンドルネームからして猫好きタイプかと思ってましたら、犬、それも「ブルドッグ」を飼ってらっしゃったんですね!!
意外でしたー。^^

子犬の頃って人間の1歳前後の子供とまったく同じいたずらしたりして、いろいろ手を焼く事も多いですが、それ以上にほんと何しても可愛いですよねぇ。
あー、私もまた犬が飼いたいです~~。

絵本で「ずーっとずっとだいすきだよ」っていう本があるんですが、
この本を読むたび涙が出ます。
詳しくは3匹目に飼った「チキータ」編の時に書きますが、はなねこさんは毎日ぶるちゃんに長生きするんだよって言ってあげてるとの事なので、とてもよい飼い主さんになると思います。
私は最後までそうできなかったことを今でもとても後悔しています。

ちなみに「ずーっとずっとだいすきだよ」のあらすじは下のHPで見れます。

http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=61
2008/ 09/ 17 (水) 22: 05: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
くまさん、私の書いた話で泣かなれなんて、ジョンへの思いを込めて私なりに一生懸命書いた甲斐がありますわー。
ありがとうございますね!!
これからも嘘偽りのない心の中を出していきたいと思ってますので、これからもよろしくお願いします。
あ、でも嘘ついてるつもりじゃなくても、記憶違いって事も多々あるかもしれないので、それはご了承くださいませ~~。
(最近自分の記憶にまったく自信がないので)

2008/ 09/ 17 (水) 22: 16: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
最近、自分の記憶にまったく自信がないってすごいですね!(笑)

ちなみに、
>あ、でも嘘ついてるつもりじゃなくても、記憶違いって事も多々あるかもしれないので、それはご了承くださいませ~~。

はい!了解です!!でも、フィクションでもtrue storyでも、文章で読ませるってすごいと思いますよー!脚色するのは当然のことだと思いますし。どんどんドラマティカルに書いてくださいまし。
2008/ 09/ 18 (木) 00: 45: 00 | URL | くま # 79D/WHSg[ 編集 ]
くまさん、ちょうど今、記事をアップしたところです。
クッキーの話を書くつもりがまたジョンの話になってしまいました。

それから今まで書いた事で脚色したことは一度もないんですが、記憶違いはあるようで、実はジョンの話も昨日昔からの友人から聞いたんですが、ジョンが亡くなった時って私が高校1年生の時だったらしいです。もっと子供の頃だったような気がしてたんですが…
それだけ自分が年取ったって事かな?^^

実は私よりその昔からの友達のほうが記憶力あるので、彼女から私が忘れてしまってた情報をいろいろ貰いました。
それも使って書きますわー。
2008/ 09/ 18 (木) 01: 13: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL :
comment :
password :
secret : 管理者にだけ表示を許可する
 
 copyright (C) それでもやっぱりニューヨークが好き all rights reserved.

まとめ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。