ニューヨーク生活20年で経験してきた様々な実話集。 好きだから別れるしかなかった。そして別れてから始めて気づく事。新連載スタート。
それでもやっぱりニューヨークが好き
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私と犬たち 「チキータ」編
2008年 09月 27日 (土) 07:17 | 編集


うちの3代目、名前は「初代チキータ」と同じく「チキータ」。



性別 女
犬種 母 : ハスキー
    父 : ジャーマニーシェパード



当時の私はニューヨークに来てから付き合い始めた元夫のEXと、
高校の時からの親友のミキ(仮名)と3人でアパートを借りて住んでいました。



「初代チキータ」をアダプトした時は、
EXと二人でアニマルシェルターに行ったんですが、
今回はミキも一緒に行くことになり、
3人でシェルターに向かいました。



中に入って一番最初に目に留まったのは、
ハスキーとジャーマニーシェパードのミックスの子犬でした。



シェパードの血が入っているとは言っても、
見た目はかなりハスキーっぽくて、
以前からハスキーに興味があった私はその子を引き取ることに決めました。



その子犬の名前は悩んだ末、
連れ去られてしまった「初代チキータ」から名前を貰うことにし、
同じ「チキータ」と名づけました。



こうしてチキータは私たちの仲間に加わり、
私、EX、ミキ、チキータという3人&1匹の新たな生活が始まりました。



私が過去に飼っていた犬は2匹とも外犬だったので、
家の中で飼うのは始めての経験でした。



EXとミキに至っては犬を飼った経験もありませんでした。



そんな訳でチキータが子犬の頃は戸惑うこともたくさんありました。



家の中で子犬と生活するという事は、
人間で言えば1歳児くらいの子供と一緒に暮らすようなもんで、
お漏らしはするわ、
手に届くものは何でもかんでも破壊するわ、
ゴミ箱のゴミはその辺に撒き散らすわで大変な時期もあったけど、
そんな事もぶっ飛んでしまうほどの可愛いチキータに、
私たち3人はメロメロでした。



そんなある日、
まだ小さかったチキータと散歩に行こうとして外に出た時、
玄関先で隣の猫と遭遇しました。



猫を見て喜んだチキータがその猫に近づくと、




フゥーーーーーー!!!




と毛を逆立てて威嚇されましたが、
まだこの世の仕来りがわかってないチキータはさらにその猫に近づいてしまい、
思いっきり鼻を引っかかれてしまいました。



その事にチキータはかなり心にショックを受けたようで、
成長してその猫よりはるかに大きな体になっても、
玄関先でその猫がいると怖くて外に出れませんでした。



そんなチッキータもあっという間にいたずら期を過ぎ、
りっぱな成犬になりました。



チキータは私が飼っていた4匹の犬の中でも飛びぬけて頭が良く、
人の感情に対してもとても敏感な犬でした。



人間の言葉も教えてなくてもいつの間にか吸収していて、
かなりの数の言葉を理解していました。



私たちの表情や話し方から、
今どういう精神状態にあるのかわかるようで、
悲しい事や嫌な事があって落ち込んでいると、
心配そうな顔をして黙って寄り添って癒してくれたりしました。



それから年月が流れ、
私はEXと結婚し、子供ができると、
チキータは敏感に自分がどうすべきか察して、
息子の良き遊び相手になってくれていました。



遊び相手とは言っても、チキータにとっては我慢だけで、
ちっとも楽しくなかったと思いますが…



本来動物と言うものは、
突然何をしでかすか予測のつかない小さな子供が嫌いなもんなんですが、
私がしかったり怒ったりした訳でもないのに、
チキータは息子に引っ張られたり、馬乗りにされたり、手荒な事をされても、
穏やかな表情のまま息子の相手をしてくれていました。



もちろんそれはチキータの中の格付けで、
息子がチキータより上にあるからではなく、
確実に自分より下だけど、
自分より格上の私が大切にしているものだから我慢しているのですが。



息子とチキータが二人っきりの時に、こっそり二人の様子を見ていると、
チキータの態度は私がいる時とは明らかに違っていて、
息子が近づいてくると面倒臭そうにさっと逃げてたりしていました。



その姿を見ていると、




犬は犬なりに気を使ってるんだなぁ。

いつも気を使わせちゃって悪いなぁ。

疲れが溜まってないかなぁ。




と、時々心配になるほどでした。



そんなチキータの気苦労を知らない息子は、
優しいチキータの事が大好きで、彼にとって一番の親友でした。



あまりにも大好きなもんで、時々自分は犬だと勘違いしているのか、
それとも人間だとわかっているけど犬になりたいのか、
チキータの真似ばかりしようとします。



家の中だけでやってるぶんには良いんですが、
チキータの散歩に出る時、
自分にもハーネスに似た子供用迷子紐を付けて私にその紐を持たせ、
四つんばいになってチキータと並んで散歩していました。



道行く人達に見られて、虐待してると思われたらどーしよーと思いながら、
皆の視線がとても恥ずかしかったです…



それからしばらくして、ミキが日本に永住帰国することになり、
私もEXとブルックリンに家を買ったので引越しすることになり、
ミキと私は別々の人生を歩む事になりました。



誰も知ってる人がいない場所で、新しい環境に慣れるのに必死な頃、
二人目を妊娠、出産しました。



慌しく暮らしている中、
チキータはどんどん歳を取っていき、糖尿病にかかってしまいました。



糖尿のせいで目が次第に悪くなり、ふらつくことが多くなりました。



そんなチキータのお世話をちゃんとしてあげないといけないと思いながらも、
当時、EXはそれまで勤めていた会社を辞め、
独立して自分の事業を始めたばかりで毎日とても忙しく、
私は私で3歳の息子と生まれたばかりの娘の世話でいっぱいいっぱいで、
自分に余裕がまったくありませんでした。



そんな時、ミキから電話がありました。



ミキはその前に私が送ったビデオテープに、
チキータが私の息子を押しのけてビデオカメラにクンクンと鼻を鳴らしてるのを観て、
無性にチキータに会いたくなり、
会社を辞めて数週間ニューヨークに来ると言いました。




「今となってはあれは虫の知らせだったに違いない。」




と、ミキは言ってました。



ミキにとってもチキータはとても大事な存在で、
一緒に住んでいた頃、ミキは私以上にチキータを可愛がり、
チキータは彼女の心の支えにもなっていました。



数年ぶりにミキに会ったチキータは、
尻尾がちぎれんばかりの大喜びでした。



ミキがうちにいる間、二人は毎日一緒に散歩に出かけ、
チキータはとても幸せそうでした。



ミキがいる間にもチキータの症状は悪化していき、
散歩中にその辺にぶつかることも多くなり始めていました。



ミキが帰った後もその症状はどんどん悪化していき、
目だけじゃなくて、下半身のほうも悪くなっていき、
頻繁に粗相をするようになりました。



糖尿病のせいなのか、チキータは水をいつもたくさん飲んでいたので、
おしっこの回数も半端ではありませんでした。



粗相を避ける為に時間ごとに庭に連れ出すようにしていましたが、
だんだんとチキータの足腰まで弱ってきて、
自力で階段の上り下りができなくなってしまいました。



そうなるとトイレの度、
重たいチキータを抱き上げて階段の上り下りをしないといけなくて、
私も体力の限界になっていました。



それでもちょっと目を離すともらしてしまうチキータに、
だんだんと私の中でストレスが溜まっていきました。



ただでさえ小さな子供二人の子育てで疲れていて、
自分の時間も作れずイライラが溜まっていた私は、
病気だから仕方ないという理性がだんだんと吹っ飛んで行き、
いつからか粗相をするチキータに声を荒げて怒ってしまうようになっていました。



ある日、子供たちをようやく寝かしつけて、
散らかっていた部屋を片付け、
ほっと一息つこうとしたら、
チキータがまたあちこちに粗相した跡が目に入りました。



その瞬間、私の中から湧き出てくる怒りの感情をどうしても抑えることができず、





「もー! 何でもらすのよ!!」





と怒り声を上げながら、
この時初めてチキータに向かって手を上げ、
チキータのお尻を思いっきり叩いてしまいました。





そして無理やり庭に連れて行き、





「ここでやるのよ! ここで! 反省するまで家にいれないから!!」





と、病気のチキータに言っても仕方がないことを言い、
雪が降ってる寒空だったというのに、
そのまま怒りにまかせて自分では家に戻れないチキータを外に放置しました。



チキータが汚した床を片付けながら、
徐々に冷静さを取り戻し、





一体私… 何やってんだろう?





と泣きそうになりながら外を見ると、
見えない目でこっちのほうを見ながら、
ただ悲しげにたたずんでいるチキータの姿が見えました。



その瞬間、罪悪感と後悔でいっぱいになって、
外に飛び出し、小刻みに震えるチキータを抱きしめました。




あんなに賢かったチキータがこうなってしまったのは、
病気のせいであってチキータのせいじゃない。

それなのに自分のストレスをチキータに発散してどうするの??

そう言えば最後にチキータに微笑みかけたのっていつだったっけ…

チキータ、ごめんね…

ほんとにごめんね…




と、自分を責め、チキータに謝りました。




家の中に入って落ち着いた後、
もう2度とチキータにストレスを発散させない為にどうしたら良いか考え、
とにかく粗相のせいでストレスがかかるんだから、
まずそれを解決しようと思い、
翌日、人間の大人用のオムツを買ってきました。



オムツに尻尾を通す穴をあけてチキータにはめてみたらぴったりで、
何でもっと早くこういう対策を取らなかったんだろうと後悔しました。



オムツの効果は覿面で、
チキータも寒い中、一日に何度も外に行かなくてすむし、
私も一日中チキータの粗相の後始末に追われなくなって楽になりました。




その日の夜、ベッドの中で、

チキータが子犬だった頃や、

チキータとあちこち行った事や、

チキータとの楽しかった事、

悲しくてチキータを抱きしめながら泣いた事など思い出しながら、




チキータは私にいっぱい愛情をくれたのに、

私はチキータに本当に可哀想なことをしてしまった。



私は自分でも知らず知らずの間にどうかしちゃってたんだ。



病気のチキータにあんなひどい態度を取ってしまって、


チキータは悲しかったやろうなぁ…


寂しかったやろうなぁ…


傷ついてるやろうなぁ…


チキータはこんな私の事、許してくれるかなぁ…




明日から私は変わる!




チキータには私の所に来て良かったって心から思ってもらえるように、

私がどれだけチキータの事が好きで大切に思っているかを、

言葉と態度できちんと表して、




最期の最期まで思いっきり可愛がろう!




と、これから長く続くであろう、
チキータとの闘病生活に向けて決意しました。





そして次の日の朝、





「チキータ~。 おはよ~~~♪」





と言いながらチキータがいる一階に降りると、
いつもはパタパタと尻尾を振って喜んでる音が聞こえるのに、
シーンと静まり返ってます。




まだ寝てるのかな?




と思って、チキータのいる場所まで行くと、
チキータは横たわったまま動きませんでした。





私と犬たち 「チキータ」編 前編

ほんとは一回で書ききるつもりだったんですが、
チキータの死は私にとってあまりにも辛かった出来事なので、
書いてるうちにだんだんと感情が高ぶってきて、
ここまで書くので精一杯でした。
また気持ちが落ち着いたら改めて続きを書きます。





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Comment
この記事へのコメント
もう十分ウルウルしてます。
続き読めないかも~。
なんだか「フランダースの犬」を見て泣いた時の気分…。
2008/ 09/ 27 (土) 12: 58: 00 | URL | rient # 79D/WHSg[ 編集 ]
rientさん、続き読んで下さいね~~~。

フランダースの犬は私も泣きましたが、
ネロはパトラッシュの事を最期まで可愛がってたから、私はネロの足元にも及ばないですわ…


2008/ 09/ 27 (土) 22: 32: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
うぅ・・・チキータ!涙

介護って辛いですよね。
他の事で手一杯になってしまうとついイライラしちゃう
わかっていてもそうなってしまう。後で後悔・・・なんとなくわかるよ。

だからチキータもきっとわかったはず!
ukainouさんの愛情をいっぱいに注がれ
幸せだったに違いありません。

ukainouさんのポジティブさに毎回関心してるよー
自分の器の小ささを感じる(笑)

だから、こうやってみんなも応援してくれるんだろうね!


2008/ 09/ 28 (日) 08: 31: 00 | URL | 斉藤オルタナティブ # 79D/WHSg[ 編集 ]
斉藤さん、そう言っていただけると気が楽になります。

今回の話を書くにあたって、
ここ数日チキータの事ばかり考えてたので、
何だか無性にチキータに会いたくなってきました。

斉藤さんのところの小次郎君は元気にやってますか?^^
次回の話楽しみに待ってます。
2008/ 09/ 30 (火) 13: 51: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
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