ニューヨーク生活20年で経験してきた様々な実話集。 好きだから別れるしかなかった。そして別れてから始めて気づく事。新連載スタート。
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ICU体験記 Part.4 「死にたくない!」
2008年 04月 05日 (土) 15:51 | 編集


実はここまでの記憶はとてもクリアなんですが、
ここからの記憶が脳の手術をしたせいか、
目がさらに見えにくくなったせいか、
それとも窓のない病室にずっといたせいなのかわかりませんが、
時間の感覚が無くて記憶が前後しちゃってるところもあります。



検査はCTスキャンとMRIなどいろいろしましたが、
何せ説明が全部医学用語なので、
いくら日常生活に支障は無い英語レベルであったとしても、
医学用語は正直チンプンカンプンで困りました。



いろんな検査に関しても、丁寧に説明してくれてはいるんですが、
半分くらいしか理解していないけど、
頑張って理解しようという気力もなかったので、
実際やられてからやっと何を検査されたのかわかるという状態でした。



特に怖かったのはMRIでした。



私は閉所恐怖症ではないんですが、
あんなに狭い所に入れられるとは思ってなかったし、
一体中で何をされるのかもわかってなくて、
MRIの中に入れられた時は不安でいっぱいでした。



そしていきなり、




「ガン!ガン!ガン!」




と耳元ですごく大きな音がしてきて、
一体何が起こってるのか、
一体どれくらいこれが続くのかわからなくて、
泣きそうになってしまいました。



どれくらいの時間がたったのかわかりませんが、
ようやく出してもらった時は心労で倒れそうでした。




検査の結果、
私の脳の中にはすでに出血したはずの血液は無くなっていたので、
脊椎から髄液を取って調べることになりました。



この検査の際、看護婦から、



「この注射はすっごく痛いけど頑張ってね」



と何度も言われていたので、
一体どれだけ痛いんだろうと不安になったけど、
覚悟を決めてやってみたら、
子供を自然分娩で産んだ事がある身には拍子抜けする感じでした。



髄液検査の結果、
脳で破裂した時に出た血液が、
時間の経過とともに髄液のほうまで流れていたようです。



その後、カテーテルでの検査をしました。



カテーテル専用の部屋にはカテーテルの専門医がいるんですが、
その彼がとっても愉快なタイプだったのでリラックスできました。



カテーテルの検査用のベッドに移動する時、
ふと見ると看護婦が準備していた器具の中に カミソリ を発見しました。



まさか?とは思いましたが、
やはりジョリジョリジョリっと私のあそこの毛の右半分を剃られてしまいました。
 



その後カテーテルの専門医がノリノリでやってきて、



「このカテーテルをここから(さっき剃られた所)入れて、
 血管の中を通って脳の中の写真を撮るんだよ」



と言いました。



そんなことができるなんて知らなかったので、
最初の説明ではいまいちよく把握できていませんでしたが、
実際私の体の中を通っていく映像を見ながら説明してくれたのでよくわかりました。



カテーテル医師は鼻歌まじりにどんどんカテーテルを進めて行って、
とうとう脳の中に入りました。



そして血管が破裂しているであろうと思われる所までたどり着いて、



「さ、ここで写真撮るから動かないでねー。
 ちょっとピリってすると思うけど」



と言ってスイッチを押しました。



その瞬間、不思議な事に目の中が一瞬光りました。



それと同時に本当にピリッっと刺激が来たので、
思わず体が反応して動いてしまいました。



「あー、駄目だよー、動かないでね」



と言われて撮り直しましたが、
何せ脳の血管の写真なので、
動いたつもりはなくてもほんのちょっとの反応でも駄目らしく、
何度も何度も撮り直させられました。




撮影後、カテーテルを抜く映像もなかなか面白かったです。



あんなものが血管の中を通って行って、
写真が撮れるなんて今の医学はすごいなぁと感心させられました。





次の日(とは言ってもここまで何日たったのかわかっていない)、
ベッドで寝ていると突然起こされて目を開けると、
最初の日に行った脳の専門医のドクターと(このドクターは30代くらいで若い)、
50歳か60歳代くらいのドクター二人がいて三人で見下ろされていました。



そして彼らが言うには、
検査の結果、カテーテルによる手術ではなく、
頭蓋骨を開けて手術することになったとの事。



もうここまで来たら、
 



煮るなり焼くなりどうにでもしてくれ~




という心境だった私は迷う事なく了承しました。



ただ、



頭を開けるということは丸刈りにされるという事か?
もしそうだったら恥ずかしくて当分外に行けないなぁ…



と内心思っていたけど、
この状況でルックスに関してあれこれいうのも非常識だと思って、
その事に関してドクターには尋ねませんでした





その後しばらくたって別のドクターが手術の同意書を持ってやって来ました。



その時に彼が、



「ご家族の電話番号を教えて下さい」



と言ったので、



「子供はまだ小さいし、私の家族は日本にいるので友達でも良いですか?」



と聞くと、



「友達は駄目なんですよね。 親戚でも良いからいませんか?」



と言われ、



「親戚も誰もいないので、日本の家族の連絡先でも良いですか?」



と言うと、そのドクターは困った顔をして、




「うーん、日本の家族は駄目なんですよねぇ。 っていうのもですね。
 今のあなたの状態は手術をする際に そのまま亡くなる
 可能性もあるんですよ。
 だからそうなった場合の 引き取り先 として家族の連絡先がいるんです」




とはっきり言われて、
実はそれまで自分が死ぬかもなんてまーーったく考えていなかった私は、
この言葉がかなりショックで、



その瞬間、




「このまま死ねない!!」



「絶対死にたくない!!」






と心の中で叫びました。




実はこの病気になる前まで、離婚のストレスで、



いっそのこと死んじゃえたら楽になれるのに



と思っていたこともあった私は、
この内側から湧き出てくる生への渇望に我ながら驚き、
それと同時に涙が溢れてきました。





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Comment
この記事へのコメント
母親さん、コメントありがとうございます。
母親というのは自分に起きたことより、自分の子供に起きた事のほうがもっと辛く感じるもんだと思うので、とても辛かったでしょうね、、、 
たった2歳でそんな大きな手術を乗り越えられた息子さんは、そんじょそこらの子供より、将来きっと強い人間になれると思っています。またぜひ立ち寄って下さいね!
2008/ 04/ 06 (日) 08: 20: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
「死ぬかもしれない」ほどの大病だったんですね…。
自分の「死」なんて普段意識しないから、それが現実になろうと
したときは怖くてたまらないですよね(>_<)
でも、そんな状況にあったのに何の後遺症もなかったということ
なので、本当にラッキーだったんでしょう!!
ukainounycさんの生命力がとても強いんですね(^^)

2008/ 04/ 08 (火) 19: 30: 00 | URL | harihari # 79D/WHSg[ 編集 ]
生命力が強いっていうか、普段の行いが悪いせいか、何故か困難な状況に立たされることが多いんですが、いつも寸でのところで何とかなっちゃうですよ。運が良いのか悪いのか?って感じですが、自分では悪運が強いと思ってます。私と同じように死にそうになった友人も言ってましたが、人間っていざ死にそうになったら死にたくないって思うもんなんですね。自殺した人たちってほんとに最後まで後悔しなかったのかな…
2008/ 04/ 09 (水) 13: 28: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
自殺する人は、死にたくないけど死ななきゃいけないと言う衝動に動かされてると思うので、本人は後悔してると思います、でもしかたないんです、死ななきゃいけないのだから。病気、なおりますよ。生きて下さい。いえ、生きれますよ。大丈夫。希望を持って笑顔で!祈ってます。
2008/ 04/ 10 (木) 18: 38: 00 | URL | 初子 # 79D/WHSg[ 編集 ]
初子さん、コメントありがとうございます。
励ましてくださってどうもありとうございます。
おかげさまで今では後遺症も無く、すっかり元気になりました。
自殺された人達は死にたいんじゃなくて、死ななきゃいけないという衝動に動かされてるんですね… 考えさせられます。
2008/ 04/ 10 (木) 20: 34: 00 | URL | ukainounyc # 79D/WHSg[ 編集 ]
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